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演劇をもっと身近で、誰もが楽しめるものにしたい。

そう思いつつ長年我々は演劇がなかなか世に浸透しないことにヤキモキしながら演劇を続けてきました。

そこで、考えたのが一人芝居という最小単位の演劇です。

そもそも演劇とはなんでしょう?

「どこでもいい、なにもない空間――それを指して、私は裸の舞台と呼ぼう。 ひとりの人間がこのなにもない空間を歩いて横切る、もうひとりの人間がそれを見つめる――演劇行為が成り立つためには、これだけで足りるはずだ」

演出家ピーター=ブルックは、著書『なにもない空間』の中で、演劇が成立するための条件をこう述べています。そう。最小単位の演劇=一人芝居と、私たちは定義しました。

そして一人芝居は、最低人数で手軽に参加できる演劇であり、最低人数で手軽に持ち運べる演劇でもあります。

この一人芝居を上演する場(フェス)を作り、作品を集め、集まった作品をさまざまな機会に上演してもらうことで、やる側にも見る側にも身近で、手軽な演劇、といういわば演劇のゲリラ的な浸透を目指します。

そして、北関東の2県合同でこのイベントを行うことで昨今交流が生まれてきている北関東の演劇の交流をより深くし、各県の役者を知ってもらうなど、地域を越えた地方演劇文化の広がりをも目指しています。

最後に、「星の王子さま」の作者として知られるサン=テグジュペリは、「完璧とは、付け加えるべきものがなくなった時ではなく、削るべきものがなくなった時のことだ」という言葉を残しています。 

「これ以上削れない」、は、あえて最小限の一人での演劇を通して、演劇を最大限に楽しむ形を模索します。

 

『これ以上削れない』実行委員会・委員長:片岡 友美子

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